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ルルド(Lourdes)について

ルルド(Lourdes)は、フランス南西部、ピレネー山脈の麓に位置する小さな町で、世界的に有名なカトリックの巡礼地です。ルルドは、特に聖母マリアの出現があった場所として知られており、信者たちが集まる重要な宗教的な聖地となっています。
ルルドで最も重要な出来事は、1858年2月11日に、14歳の少女ベルナデッタ・スビルー(Bernadette Soubirous)が聖母マリアの出現を目撃したことです。ベルナデッタは貧しい家庭の出身で、最初は聖母を見たことを周囲に話すと信じてもらえませんでしたが、その後の調査と証拠から、教会はこれを認め、ルルドは聖地としての地位を確立しました。

聖母マリアの出現場所(洞窟)

ルルドの最も有名なスポットは、ベルナデッタが聖母を見たとされる場所です。この場所には、マッサビエルの洞窟(Grotto of Massabielle)があり、現在も巡礼者たちはここを訪れます。

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画像出典:ルルド/ヌヴェール・パリ・シャルトル 巡礼の旅(巡礼ガイドブック) 監修.ヌヴェール愛徳修道会 発行.学校法人聖母女学院聖母教育文化センター

ルルドの泉は、聖母がベルナデッタに掘るように指示したとされ、ここから湧き出る水には奇跡的な治癒力があると信じられています。数多くの巡礼者がこの水を使って癒しを求めるために訪れます。実際に、ルルドでは治癒の証言が多く、教会も一部を「奇跡的治癒」と認めています。

聖域と聖堂

ルルドには、訪れる巡礼者のために広大な聖域が整備されています。ルルド大聖堂(Basilica of Our Lady of Lourdes)はその中心的な建物であり、多くのミサや祈りが行われます。

現在のルルド

ルルドは、年間数百万人の巡礼者を引きつける観光地としても有名です。多くの人々が病気の治癒を求めて、また信仰の証としてここを訪れます。ルルドでは、聖母の出現を信じる人々だけでなく、世界中のカトリック信者が集まって祈りや儀式に参加します。
ルルドは、キリスト教の信仰における重要な聖地であり、聖母マリアの出現という歴史的な出来事が根底にあります。病気の癒しや精神的な慰めを求める人々にとって、ルルドは世界的に尊ばれる場所となっています。

聖女ベルナデッタ

“私は、ロザリオの祈りしか知りませんでした。
私は隠れるためにここに来ました。
洞窟、それは私の天国です。
おおイエスよ、いつの日かみもとに行くために、私の心が張り裂けるほどの愛をお与え下さい。
私は一粒の麦のように引き裂かれるのです。
一瞬たりとも主を愛さないで生きることはできません。”
(ベルナデッタの言葉)

1844年 フランス南部の小さな村に一人の少女が生まれました。少女の名前はベルナデッタ・スビルー。こどもの頃は、その日をなんとかしのぐような、とても貧しい生活を送っていました。薪を拾って生活の足しにするような生活でした。しかし、一家はとても熱い信仰を持っていました。毎日、ロザリオの祈りをしていたといいます。
1858年2月11日、ベルナデッタが薪拾いのために洞窟の近くに行った時のことです。
風がふくような音がきこえ、彼女がみると、洞窟のくぼみに白い服の婦人が立っていました。
この白い服の婦人は聖母マリアでした。聖母マリアがベルナデッタの前に現れたのでした。
聖母マリアは彼女に言いました。
「これから15日間、ここに来てください」
「ここに聖堂を建てるように司祭に伝えなさい」
また聖母マリアは彼女に地面を掘るように言いました。ベルナデッタが手で掘ると水が湧き出てきました。この水を飲んだ人は病気が治ったりしたので、多くの人が訪れるようになりました。
人々は好奇心の眼でベルナデッタをみるようになり、彼女はヌベール愛徳修道会に入り、シスターになりました。シスターになったベルナデッタでしたが、彼女は持病のぜんそくに悩まされました。
1879年4月16日、ベルナデッタは天に召されました。それから50年後、彼女は聖人の位に上げられました。
不思議なことに彼女の遺体は腐ることがなく、現在に至っています。

Bernadette

画像出典:ルルド/ヌヴェール・パリ・シャルトル 巡礼の旅(巡礼ガイドブック) 監修.ヌヴェール愛徳修道会 発行.学校法人聖母女学院聖母教育文化センター